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いぼ・できもの

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◆いぼ・できものとは◆

 

いぼやできものと言われるものの中には、ウイルス性いぼである尋常性疣贅や老人性いぼである脂漏性角化症などが含まれます。

 

尋常性疣贅

尋常性疣贅は、ウイルスによって引き起こされる皮膚の腫れ物で、一般的に「いぼ」と呼ばれています。

足の裏や手の指などにできることが多いです。

尋常性疣贅は多くの人がかかる疾患で、特に子供や免疫系が弱い人などによく見られます。主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV(2,4,7,27,57)というウイルスに感染することです。このウイルスは、直接的な接触や性的接触を通じて広まることがあります。感染後、ウイルスは体内で増殖し、皮膚の表面にいぼの形で現れることがあります。

尋常性疣贅は痛みやかゆみを引き起こさないことが多いですが、足の裏にできた場合は歩くときに痛みが出ることもあります。また、見た目の問題や心理的なストレスを引き起こすことがあるため、広がる前に早めにしっかりと治療をした方が良いと言われています。

尋常性疣贅は感染症であり、他の人にも広がる可能性があるため、感染予防策も重要です。皮膚の傷口やいぼに触れた場合は、手洗いや適切な衛生対策を行うことが大切です。

 

扁平疣贅もヒトパピローマウイルス(HPV)(3,10)というウイルスに感染することで起こるいぼで、青年期の女性の顔面(額や頬)や手背に好発します。自然と治ることもありますが、その際にかゆみや赤みが出てからかさぶたになり治ります。

こちらもウイルスの感染によるものなので、広がって悪化していく可能性があります。

 

治療法

液体窒素:凍結療法といって、液体窒素を使用していぼを凍らせ、除去します。液体窒素をかけることで体の免疫細胞がいぼの周りに集まってきて、自分の免疫機能でいぼを攻撃しいぼを小さくします。痛みを伴う治療であり、強く液体窒素をかけると治療後に水ぶくれになることがあります。ただ、水ぶくれになった方が治りは早いと言われており効果はあります。うまく水ぶくれになると一度で治ることもありますが、大きいいぼや深いいぼではそこまでうまく液体窒素が浸透しないため、1週間に一度ぐらいの頻度で通院し処置をしていくことが重要です。

 

トリクロロ酢酸(TCA):液体窒素では痛くて通えないお子さんなどにお勧めの治療法です。トリクロロ酢酸は腐食性があり、直接いぼに塗ると皮膚を柔らかくし、いぼの組織を破壊してくれます。治療後、トリクロロ酢酸が作用した部分は白くなり、やがて皮膚がかさぶたになります。そしていぼが少しずつ薄くなっていきます。液体窒素と比べて痛みはほとんどありません。ただ、液体窒素と同様で一度でいぼをすべて取り切ることはできないため、1週間に一度ぐらいの頻度で通院し気長に治療していくことが必要です。
良い治療ではあるのですが、保険適応がありません。現在当院では準備中です。

 

内服:ヨクイニンという飲み薬が使われます。ヨクイニンは漢方ハトムギの皮を除いた種で、古くからお肌のために用いられてきた生薬です。消炎作用や体の水分バランスを整える作用があると言われ、肌あれやいぼに効果があるとされており、通院での処置とあわせて内服もしていくとよりよい効果が期待できます。

 

CO2レーザー(自費):液体窒素やトリクロロ酢酸などでの治療でもなかなか治らない方に行う治療です。CO2レーザーでイボの部分を物理的に削っていきます。疼痛が我慢できない場合には痛み止めとして局所麻酔を注射してから行うこともできます。

ただ、レーザーで削っても完全に削り取ることは難しく、複数回の治療が必要になることがあります。

 

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脂漏性角化症

脂漏性角化症は通常、頭皮、顔、胸、背中などの油脂分泌が比較的多い部位で発生するいぼのことです。

年齢とともにできてくると言われ、「老人性疣贅」「老人性いぼ」とも呼ばれます。

紫外線や加齢の影響で多発してくることがあります。

 

液体窒素での治療を行うことが多いです。

凍らせてかさぶたになると、かさぶたが取れるときに小さくなっていきます。1回では取れないことが多いため、1週間~2週間おきぐらいに何回か液体窒素を継続していきます。

なかなか取れない場合は手術で取ったり(保険)CO2レーザーで削ったり(自費)することもあります。いぼが取れた後のシミはレーザーで色を薄くすることもできます。

めぐ皮膚科・美容皮膚科 外観写真