お悩み一覧
いぼ(疣贅)とは
いぼとは、皮膚の一部が硬く盛り上がった状態で、多くはヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスによる感染が原因です。皮膚の小さな傷などからウイルスが入り込み、角質が異常に増殖することでいぼができます。
手や足の裏、顔、首などさまざまな部位にできることがあり、見た目や触った感じがざらざらしているのが特徴です。人にうつることもあるため、早めの診断と治療が大切です。
原因
いぼの主な原因はウイルス感染(ヒトパピローマウイルス)です。
感染のきっかけとなるもの
-
皮膚にできた小さな傷
-
素足で公共の場所(プール、ジム、浴場など)を歩く
-
他人のいぼに触れる
-
家族間や子ども同士の接触
免疫力が落ちている時に感染・増殖しやすくなります。
種類
いぼにはいくつかの種類があり、それぞれできる部位や特徴が異なります。
① 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)
→ 手や指、ひじ、膝、足裏などによく見られる。硬く盛り上がり、表面はざらざら。
② 青年性扁平疣贅(せいねんせいへんぺいゆうぜい)
→ 若い人に多く、顔や手の甲にできる。平らで小さないぼが多発する。
③ ミルメシア
→ 足の裏にできるいぼ。歩行時に圧迫されて痛みを伴うことがある。
④ 尖圭コンジローマ
→ 性感染症の一種で、陰部にできる柔らかいいぼ。別のウイルス型が原因。
症状
いぼの見た目や症状は種類によって異なりますが、共通する特徴として以下が挙げられます。
主な症状
-
皮膚の盛り上がり
-
ざらざら・硬い感触
-
時にかゆみや痛み
-
足底では歩行時の痛み
-
増殖して数が増えることも
診断
視診(見た目)を中心に診断しますが、他の皮膚疾患と区別がつきにくい場合は、ダーモスコピー(拡大鏡)や皮膚生検を行うこともあります。
治療
いぼの治療にはいくつかの方法がありますが、再発や治療の繰り返しが必要になることも多いため、根気よく治療を続けることが大切です。
主な治療法
-
液体窒素による冷凍療法(標準的な治療):いぼを凍らせて壊死させる。いぼを攻撃することで、自分の免疫細胞が寄ってきてウイルスを倒すのを手伝ってくれる役割もある。
-
外用薬(サリチル酸やビタミンDなど)
- 内服療法:漢方の飲み薬で自己の免疫力をあげ、いぼの治りを早くする役割がある。
-
レーザー治療や電気焼灼:難治性のいぼに用いることがある。自費治療となる。
日常生活での対策
-
いぼを触らない・いじらない
-
タオルやスリッパの共用を避ける
-
公共の施設(プール・浴場など)では素足を避ける
-
免疫力を保つため、規則正しい生活・十分な睡眠
医療機関を受診すべきタイミング
-
いぼがなかなか治らない・増えてきた
-
痛みや出血を伴う
-
顔や首など目立つ部位にできて気になる
-
他の人にうつしたくない
-
子どもに多発している
まとめ
いぼはウイルス感染による皮膚のトラブルで、人にうつることもあるため、早期発見・早期治療が重要です。治療には時間がかかることもありますが、適切な方法で継続すれば改善が期待できます。気になる皮膚の変化があれば、お気軽にご相談ください。