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白斑

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白斑とは

白斑(はくはん)は、皮膚の一部が色素を失って白くなる病気で、メラニン色素を生成する細胞(メラノサイト)が破壊されることによって起こります。白斑は通常、境界がはっきりしており、周囲の皮膚との色の差が大きいのが特徴です。発症部位としては、顔、手、足、腕、膝、肘など、比較的露出しやすい部位に現れます。

白斑の原因としては、自己免疫疾患や遺伝的要因が考えられています。自己免疫疾患の場合、免疫系が誤って自分のメラノサイトを攻撃し、破壊することにより白斑が発生します。また、ストレスや外的な刺激(例:日光、薬剤など)が影響を与えることもあります。

白斑には、広範囲にわたって発症することもあれば、部分的に現れることもあります。進行性の病気であり、病変が広がることもありますが、自然に回復することもあるため、個人差があります。


治療

外用治療

白斑の治療方法としては、主に外用薬が使われます。以下の治療が行われることがあります。

  • ステロイド外用薬:白斑の進行を抑えるために、自己免疫反応を抑えるステロイド外用薬を使用することがあります。軽度から中程度の白斑に効果があります。

  • 免疫抑制薬(タクロリムスなど):ステロイドが効果を示さない場合や、ステロイドの副作用を避けるために、免疫系の働きを抑える薬を使うことがあります。これにより、メラノサイトへの自己免疫の攻撃を軽減し、白斑を改善する効果が見込めます。

  • ビタミンD3外用薬:メラノサイトの活性を促すため、ビタミンD3を含んだ外用薬が使用されることもあります。これにより、色素が再生されることが期待されます。


光線療法(紫外線治療)

  • UVB(エキシマ)療法:白斑の治療には、紫外線を使った治療(UVB療法)が有効なことがあります。UVBはメラノサイトの活動を活性化し、色素を生成する能力を高めます。特に広範囲に白斑が現れている場合に有効です。


外科的治療

  • 移植手術:白斑が特定の部位に限られており、他の治療が効果を示さない場合には、移植手術を行うことがあります。患者自身の色素細胞を健康な皮膚部分から取り出し、白斑部分に移植する方法です。これにより、白斑部分に新たなメラニン細胞を供給することができます。エキシマ療法との併用が効果的です。


内服治療

白斑の内服治療には、免疫系を抑制する薬や、メラニンの生成を助ける薬が使用されることがあります。これらの薬は、白斑の進行を遅らせたり、色素の再生を促すことが期待されますが、副作用のリスクもあるため、慎重に使用する必要があります。


予防と日常ケア

  • 日焼け止めを使用する:白斑部分は日焼けしやすく、さらに日光によるダメージが進行を助長することがあるため、日焼け止めをこまめに塗り、紫外線を避けることが大切です。外出時には帽子や長袖を着用し、白斑部分を守りましょう。

  • 皮膚の保湿:白斑が乾燥することがあるため、適切な保湿ケアを行うことが重要です。乾燥は皮膚の症状を悪化させる可能性があるため、保湿剤を使って肌を保護します。

  • ストレス管理:ストレスが白斑の進行を悪化させることがあるため、リラックス方法を取り入れることが有効です。リラクゼーション法や趣味を持つことで、ストレスを減らすことが助けになります。


医療機関を受診すべきケース

白斑の症状が進行したり、広がりを見せる場合には、早期に医師に相談することが重要です。以下のような場合は、専門的な治療を受ける必要があります。

  • 白斑が急速に広がっている

  • 白斑の発症後、色素が回復しない

  • 自己免疫疾患や他の皮膚疾患が疑われる場合

  • 美容的な理由で治療を希望する場合

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