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シラミとは
シラミとは、頭髪や体毛に寄生する小さな虫で、人の血を吸って生きる外部寄生虫です。特に子どもに多く見られる「アタマジラミ」がよく知られており、保育園や学校などで集団発生することがあります。
シラミに寄生されると、頭皮や首の後ろ、耳のまわりなどに強いかゆみが出ることがあります。かゆみの原因は、シラミが吸血する際に出す唾液によるアレルギー反応とされています。
アタマジラミは飛んだり跳ねたりすることはなく、直接の接触や、くし・帽子・タオルなどを共用することでうつります。特別に不潔にしているからかかるものではなく、誰にでもうつる可能性があります。
治療
外用
シラミの治療には、シラミ専用の殺虫シャンプー(駆除用外用薬)を使用します。
処方ではだせないものとなるため、薬局で購入し使っていただく形となります。
薬を使ったあとも、髪の毛に卵が残ることが多いため、専用のくし(シラミ取り用コーム)を使って丁寧に卵を取り除く作業をあわせて行うこともあります。卵は非常に小さく、髪の根元にしっかりとくっついているため、1回で取り切ることは困難です。
内服
現在、日本国内ではシラミの治療に内服薬は一般的に使用されていません。基本的には外用の殺虫薬と物理的な除去が治療の中心となります。
予防と再発防止
シラミの予防には、家族や周囲の人への拡大を防ぐことが大切です。治療中は、寝具・枕・帽子・ヘアブラシ・タオルなどを共有しないようにし、使用後のものは熱湯(約50℃以上)で洗ったり、天日干しや乾燥機で処理することが有効です。
また、卵は薬剤に耐性があることもあるため、治療後も1〜2週間は継続的に髪の観察やくしでの除去を行うことが望まれます。
かゆみやフケとの区別がつきにくいこともあるため、「シラミかな?」と思ったときには、早めに皮膚科や小児科での確認をおすすめします。