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手足口病(てあしくちびょう)
手足口病は、ウイルスによって引き起こされる感染症で、乳幼児から小学生くらいまでのお子さまに多く見られる病気です。夏場に流行することが多いですが、季節に関係なく発症することもあります。
その名の通り、「手・足・口」に水ぶくれのような発疹が出ることが特徴で、場合によってはおしりなどにも出現します。特に口の中の発疹(口内炎)は痛みを伴いやすく、食欲が落ちたり、ぐずったりする原因になることがあります。
大人もかかることがありますが、子どもよりも症状が強く出る傾向があります。
原因
コクサッキーウイルスやエンテロウイルスなど、いくつかの種類のウイルスによって引き起こされます。これらのウイルスは飛沫感染や接触感染、便を介してうつることがあります。感染力が強いため、保育園や幼稚園などの集団生活の場で流行しやすくなります。
症状
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手のひらや足の裏、口の中に小さな水ぶくれ(発疹)
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口の中の痛み(口内炎)
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発熱(37~39℃程度)
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食欲低下、機嫌が悪くなる
発熱は1~2日程度でおさまることが多く、発疹も数日~1週間ほどで自然に治るのが一般的です。
ただし、炎症が強い場合に、まれに爪が脱落したり、髄膜炎などの合併症を起こすこともあるため、注意が必要です。
治療
内服
手足口病には特効薬はなく、基本的には対症療法となります。熱や痛みに対しては解熱鎮痛薬、脱水が心配される場合は水分補給をしっかり行うことが重要です。口の中が痛くて食べられないときには、冷たいゼリーやプリンなど、刺激の少ない食品がすすめられます。
外用
基本的には外用薬は不要ですが、かゆみや皮膚の炎症が強い場合には、炎症を抑える外用薬を使用することがあります。
発熱や口の中の痛みが強い間は無理をせず、安静に過ごしましょう。発疹があるだけで元気な場合には、登園・登校が可能なこともありますが、施設や学校の方針によって異なるため、事前に確認してください。
手足口病に限らず、発疹や発熱がある場合には自己判断せず、早めの受診をおすすめします。
お子さまの症状に不安がある場合は、どうぞお気軽にご相談ください。